白髪の王子様の会話ドラマ ⑩もしも小学生にナンパされたら

⑩もしも小学生にナンパされたら
◎お姉ちゃん 僕と遊ばない?
★お姉ちゃんって 私のこと??
◎そうだよ
★どうしたの 両親とはぐれちゃったの?
◎違うよ 色々事情があってさ お姉ちゃんをナンパしたんだ
★驚いたな〜 乃木坂で小学生にナンパされるとは喜ぶべきか悲しむべきか
◎お姉ちゃんを見たとたんビビビッときたんだ ほんとうだよ
★君はこの辺のナンパ塾にでも通ってるのかな
◎独学だよ 短い人生だから好きな人には好きとはっきり言わないと後で後悔するからね
★短い人生って 君今何歳なのよ
◎小学5年生でもう二桁の10歳だよ お姉ちゃんだって二桁でしょ まだ三桁じゃないよね
★おいこらっ 私が百歳に見えるか!
◎そうだよね お姉ちゃんが百歳だったらこの世の中バラ色だよ
★君は変なところで泣かせる言葉を言うね だけどさ 私にナンパするより小学生の可愛い女の子にナンパしたらどうかしら
◎小学校の女の子なんかピーピーキャーキャー騒ぐだけのお尻が青い幼稚な子ばかりで興味ないよ
★あらっ 君はもうお尻の青いはんてんは取れたの
◎とっくの昔だよ なんなら見せようか
★いいよ いいよ とにかくこんな繁華街で小学生が一人で居るなんて良くないよ 早く家に帰りなさい
◎今 その家から一番上のお姉ちゃんに連れられて出て来たばかりだよ
★あら そのお姉ちゃんは何処に行っちゃったの
◎デートだよ お母さんに知られたくないから僕を誘って買い物に行く振りをしてさ そこのゲーセンに僕を残して彼と手を繋いで出かけたよ 家には6時に帰る約束だから5時半には又ここで合うことになってるんだ
★へ〜〜 君はよくそんなの我慢してるね 
◎もう三度目だよ 好きなゲームは出来るし お小遣いは貰えるし 今度僕が内緒事をする時にはお姉ちゃんが協力するって約束してるしね
★子供が協力して親を騙すなんて良くないよ もっと清く正しく生きなさい
◎お姉ちゃん古いな〜 今時幼稚園児だって平気で親を騙す時代だよ お姉ちゃん若しかしてまだお尻が青いんじゃないの ちょっと見せてよ
★こらこら スカートに触るんじゃないよ
◎僕のお姉ちゃんと お姉ちゃんがこんがらがっちゃうから名前を教えてよ 僕は銀次郎だよ
★古風な名前ね 私は由香里よ
◎由香里 綺麗だよ
★おいこらっ 呼び捨てにするな 年上の人には『さん』を付けなさい『さん』を とにかく私はこれから下着を買いに行くから男の君を連れて行く訳にはいかないの
◎それなら僕が選んであげるよ 中学生と高校生のお姉ちゃんがいるから家族で買い物に行くとたいてい下着売り場に寄るから目が肥えてるよ 男が喜ぶセンスのいい下着を選んであげるよ
★私の下着を買うのに何で男が喜ぶ下着を買わなくちゃいけないのよ
◎由香里は遅れてるな〜 売り場で耳を澄まして聞いてごらんよ 『これ 彼 気に入ってくれるかしら』とか『彼だったらどっちを選ぶかしら』なんて友達と話しながら選んでるよ 今は見せない下着から見せる下着の時代になったんだよ
★うっそ〜
◎若しかして由香里はまだパンダの絵が描かれたパンツ履いてんじゃないだろうね ちょっと見せてごらんよ
★こらこらスカートに触るなと言ってるでしょ 銀次郎にだけそっと教えてやるよ パンダじゃなくてドラえもんだよ

おわり