お爺ちゃんの昔話シリーズ5

ちゃらんぽらん

▲ 由美ちゃんは時代劇が好きなんだね 一所懸命見ていたね

◎ うん でも時々分からない言葉を言うから困っちゃう

▲ 例えば?

◎ さっきも親方が弟子に向かって『お前はちゃらんぽらんな生活してるから仕事もちゃらんぽらんになるんだ』と叱ってたでしょ その(ちゃらんぽらん)てどういう意味なのか分からない

▲ そうか~~でも一所懸命見てたからどういう意味なのか何となく分かるんじゃないのかな

◎ うん 親方が怒ってたからたぶん怠けるなということだと思ってたんだ

▲ ピンポ~ン 凄いよ由美ちゃん大正解だよ お爺ちゃん感激~~

◎ お爺ちゃん 大袈裟に感激してないでちゃんと説明してよ

▲ はいはい それは昔昔ある村にチャランさんとポランさんが住んでいたそうじゃ チャランさんは寝坊助で鶏が村中に聞こえるような大声でコケコッコ~~と鳴いても布団にくるまって起きて来ず 何時も朝の仕事に遅れてしまうしポランさんは畑に出ても案山子のようにただぼ~っと立ってたり仕事を途中で投げ出したりするもんだから村の人たちはチャランとポランのようにいい加減な仕事をしてはいけないよと子供たちに言い聞かせたそうじゃ そこから真面目に行動しないことをちゃらんぽらんと言うように成ったんだね

◎ ふ~ん 二人は何で真面目に仕事しなかったんだろうね?

▲ チャランさんの夢はトップアイドルになるか大谷選手のような大選手に成ることでポランさんの夢は大金持ちに成ることや王子様と結婚することが夢だったから畑の仕事に身が入らなかったんだろうね

◎ それってチャランさんとポランさんの夢もちゃらんぽらんだったということね

▲ すご~い そのとうりだよ由美ちゃん お爺ちゃん感激~~~

◎ お爺ちゃん 感激~~と言いながらもお爺ちゃんの目はちゃらんぽらんに笑ってるよ

▲ コワ~~~ 女は小学生でもコワ~~ 

 

おわり 

お爺ちゃんの昔話シリーズ4

ざっくばらん

◎おじいちゃん ざっくばらんってどういうこと?

▲ 誰にその言葉言われたのかね

◎ 学校で友達と喧嘩してるのを先生に見つかって『何で喧嘩したのかざっくばらんに言いなさい』と言われたんで喧嘩した訳を答えたけど(ざっくばらん)ってどういう意味か分からなかったもんだからさ ・・・先生も怖い顔してたから聞けなかったんだよ

▲ そうか~ 翔太君の担任は女の先生だったよな

◎うん そうだよ ヒステリー先生というあだ名なんだ

▲ そうか そうか それじゃ聞けないよな 何でヒステリー先生というあだ名がついたのかざっくばらんに聞きたいところだね

◎ だからその(ざっくばらん)ってどういう意味か聞いてるんじゃない

▲ おう そうだったな ごめんごめん 昔々ある長屋にザックさんとバランさんが住んで居ったそうじゃ ザックさんは大工さんで普段は無口だけど肝心な事はずばっと発言するので長屋での評判は良かったそうじゃ バランさんは逆におしゃべりで言わなくてもいいことまでペラペラペラペラおしゃべりするので長屋での評判はあまり良くなかったそうじゃ ある日の事大家さんから家賃の値上げの話が持ち込まれ、長屋に住んでる人達が不満を持って集まってワイワイガヤガヤ騒ぐだけで意見が中々まとまらない時バランさんが値上げの理由やほかの長屋の家賃等こまごまと説明しザックさんが大家さんが雨漏りや壊れた窓ガラスや引き戸を修理してくれたら値上げを認めようでわないかとの意見に全員が納得して大家さんと交渉してめでたく解決したそうじゃ それからというもの ザックさんとバランさんが一緒だと物事がスムーズに解決する噂が広まり『ざっくばらん』に話をしようと言うよになったそうじゃ それから何でも隠さず自分の意見を言うことをざっくばらんと言うようになったそうじゃ おわり

◎ ふ~ん そのザックさんとバランさんは日本人なの?

▲ ザックさんはネパール人でバランさんは確かエジプト人だったと思うよ

◎ ふ~~ん その長屋ってどこに有ったの

▲ え~と その~~ 赤道直下マーシャル群島の酋長の娘が管理してた長屋だったと思うよ

◎ お爺ちゃん 苦しそうだね 鼻の頭に汗かいてるよ

▲ ハハハ ざっくばらんに言って 嘘がばれたな ハハハハ ハハハハ

◎ ハハハハ ハハハハ

 

おわり   

お爺ちゃんの昔話シリーズ3

521 しっちゃかめっちゃか

爺・・どうしたね翔太君 不満そうに口を尖がらせて

孫・・だってさ おもちゃ箱がいっぱいに成ったからさ おもちゃ箱をひっくり返していらなくなった赤ちゃんの頃のおもちゃを選んでいたらお母さんが入ってきて『何ですか しっちゃかめっちゃかに散らかして この部屋はゴミ捨て場じゃありませんよ さっさと片付けなさい』と怒鳴って出て行ったんだよ いらないおもちゃを片付けようとしてたのにさ

爺・・ハハハ タイミングが悪かったな お母さんの頭に角が出てたか?

孫・・角だけじゃないよ 目から火も出てたよ

爺・・あんれま~ウルトラマンもびっくりだね

孫・・それでさ お母さんが言ってた「しっちゃかめっちゃか」ってどういうこと?

爺・・お~う しっちゃかめっちゃかね~それは大学に行っても教えてくれないかもよ それはね昔々ある長屋にしっちゃかさんという若者が住んでおったそうじゃ しっちゃかさんは働き者で評判も良かったのでうちの娘を嫁にという話がいくつかあったので大家さんがその話を持ってしっちゃかさんの部屋を訪れたところ足の踏み場も無いほど散らかっていたそうじゃ

孫・・それで大家さんの目から火が出たの?

爺・・火は出なかったけど目が吊り上がったね『せっかく 今日は縁談の話を持ってきたのにこれじゃ嫁の来てもないじゃろ』と大家さんが残念そうに言ったところひっちゃかさんが『部屋が散らかってても来てくれる人がいたら嫁に貰ってもいいですよ』と言ったそうじゃ そこで縁談の話を持ってきた家にその話をしたところめっちゃかさんのご両親は大喜びで早速めっちゃかさんをしっちゃかさんの嫁に出したそうじゃ

孫・・へ~ それでどうなったの?

爺・・そうだよね~ 誰でも気に成るよね~ それで大家さんも気に成ってある日そっと窓から部屋の中を覗いたところ なんとなんと しっちゃかさんとめっちゃかさんがごみ箱を蹴飛ばし合って楽しそうにサッカーをしてたそうじゃ もちろん部屋の中はゴミだらけで部屋の隅からゴキブリの家族が大家さんにVサインを送ったそうじゃ

孫・・なんか安心した

爺・・ハハハ 仲のいいことには大家さんもめっちゃかさんの家族も安心したけど大家さんの横から一緒に覗いていた長屋の人達は『あれあれ しっちゃかとめっちゃかは部屋中散らかして しっちゃかめっちゃかだわ』とあきれたそうじゃ それからめちゃくちゃに散らかすことをしっちゃかめっちゃかと言うようになったそうじゃ 終わり

孫・・ふ~ん しっちゃかめっちゃかが分かったから僕大学に行けるね

爺・・ああ しっちゃかめっちゃかな大学ならどこでも合格するよ

孫・・やった~~~

 

おわり

お爺ちゃんの昔話シリーズ2

520 ピーチクパーチク

爺・・奥の部屋にぎやかだね

孫・・お姉ちゃんの友達が来てておしゃべりしてるからさ

爺・・成程 女の子はピーチクパーチクよくしゃべるからにぎやかな筈だわ

孫・・ピーチクパーチクってどうゆうこと?英語なの?

爺・・ハハハ英語じゃないよ日本語だよ 昔々ピーチクさんとパーチクさんが同じ長屋に住んでおったそうじゃ

孫・・長屋って?

爺・・う~ん 今のアパートみたいなもんで細長く何軒も繋がってる貸家のことだよ ピーチクさんとパーチクさんはとても仲良しで外で会う度元気な声で1時間ぐらい平気で立ち話するもんだから近所の人達からピーチクとパーチクは又おしゃべりしてるよと話題に成ってにぎやかにおしゃべりすることをピーチクパーチクと言うようになったそうだ おしまい

孫・・ふ~ん ピーチクさんとパーチクさんって変わった名前だけど日本人なの?

爺・・おう 言い忘れたけどピーチクさんはイタリア人でパーチクさんはポルトガル人だったな確か

孫・・へ~その長屋いろんな国の人が住んでたんだね 

爺・・そうだね なんせ長屋の名前がインターナショナル ロングハウスだからね

孫・・ずいぶん長い名前だね

爺・・なんせ長屋だからね

孫・・ふ~ん

 

おわり

お爺ちゃんの昔話シリーズ

519 すったもんだ

孫・お爺ちゃん 『すったもんだ』って何のこと?

爺・お~う 久し振りに聞く言葉だな

孫・そうなの? ぼくは時々聞くよ

爺・そうかい それじゃ教えてあげよう 昔々ある処にスッタさんとモンダさんが同じ長屋に住んでいたそうだ ところがスッタさんとモンダさんはどういう訳か顔を合わせるたび口喧嘩してしまうんだな

孫・へ~~何でだろう

爺・どうしてだろうね~気が合わないというのか顔を合わせると互いに罵り合ってしまうんだね

孫・ののしり合うって?

爺・う~ん 互いに相手の悪口を言うことだよ 例えば『ぽけ~っとアホ面して歩いてんじゃね~よ』とスッタさんが言うと『お前こそお化けが逃げ出すような不気味な顔しやがって』と言い返すようなことだね

孫・二人とも変な顔してたんだね

爺・ハッ ハッ ハッ そういうことで長屋の人達や近所の人達は別の人が口争いをしてもスッタさんとモンダさんの様だねと言うようになって口喧嘩のことをスッタモンダと言うようになったそうだ おわり

孫・ふ~ん だけどスッタさんとかモンダさんの名前は珍しいね 日本人じゃないみたい

爺・そうそう 言い忘れたけどスッタさんはドイツ人でモンダさんはフランス人なんだよ ところで慶志郎君はどこでスッタモンダという言葉を聞いたのかね

孫・きのう お爺ちゃんとお婆あちゃんが言い争ってるのを聞いてお母さんが『あらあら又お爺ちゃんとお婆あちゃんがスッタモンダやてるわ』と言ってたんだよ 昔々の話じゃ無くて ドイツ人とフランス人の話でもないよ

爺・あじゃ~~~

 

おわり 

お祭り騒ぎ

❤ お姉ちゃん 小学生の頃はスマートだったのに中一に成ったらポッチャリになって中二に成ったらデップリになっちゃったけどどうしたの 失恋でもして焼け食いしちゃったの

◎ 美奈子~~姉ちゃんに向かって生意気言うんじゃないよ 育ち盛りの栄養を蓄えてんだよ 弓道は腕だけでなく背筋力も足の筋肉も鍛えないと安定して矢を射ることができないんだよ

❤ そっか~ 良かった 私お姉ちゃんが弓道部から相撲部に移るのかと思った~

◎ この野郎~ じゃなくてこの女郎~ 優しくしてればいい気に成りやがって頭へこますぞ~~

▲ 何だ 何だよ 大声出して兄ちゃん勉強中なんだぞ 静かにしろよ 女三人寄ればかしましいと言うけどお前達二人だけでも騒々しいじゃないか

◎ お兄ちゃんには関係ないわよ 女の話に男が頭突っ込まないでよ

▲ 頭突っ込むじゃなくて口を挟むなだろ日本語勉強しろ!

★ 何ですかみんなでワイワイガヤガヤ 喧嘩する暇が有ったら冬休みの宿題やりなさい もう冬休みも終わりますよ

◆ どうしたどうした 父さんも仲間に入れてくれ 部屋で神輿でも担いでるのか

★ バッカじゃないの? 部屋で神輿なんか担ぐ訳ないでしょ

◆ バカは無いだろう 場を和らげようとしたウイットなのに母さんこそ糞真面目すぎるんだよ

★ 糞とは何ですか糞とは

◆ それではウンチの方がいいか?

★ キ~~~~~~~ッ

▲ 恵美・美奈子 喧嘩の主役を奪われちゃったからリビングにでも行ってテレビでも見ようぜ

◎ ❤ うん

▲ この子有りて この親有だね

◎ ❤ うんうん そうそう 

▲ 今日も平凡な日だね

◎ ❤ うん そうそう

 

おわり 

517 たら・れば

◎ 慶志郎の将来の夢はなにかな

★ 僕は宇宙飛行士に成って火星に行ってみたいな

◎ ほ~う 大きな夢だな でも不可能じゃ無いぞ 今年日本の宇宙飛行士が月に着陸するかも知れないしな それで加奈子はどうかな

❤ 私アイドルに成れたら家族のみんなを一番前の席に招待して歌って踊ってジャンプしたいな

◎ ハハハハ それは楽しいね それじゃ早速カラオケにでも行って加奈子の歌を最前列で聞こうかなか

❤ うん 行こう 行こう

◎ 最後に俊雄の夢も聞いてみよう

◆ 夢なんかどうせタラレバじゃん そんなあてに成らない未来のタラレバより現実のタラレバに感謝しなくちゃ

◎ 言ってる意味がよく分からんな

◆ 若し 顔の真ん中にある鼻がお尻にあったら年中臭くてたまらないよ 餃子を食べた後オナラでもしたら悶絶だよ

◎ せっかく慶志郎と加奈子が夢のある話をしたのに長男のお前は鼻がお尻じゃなくて顔にあることに感謝しろということか

◆ そうさ 鼻だけじゃないよ 若し目がお尻に有ったら お尻を出して歩かないと前が見えないよ 男はいいけど女子なんか恥ずかしくてお尻を出して外なんかあるけないよ それからさ~

◎ もういい もういい 今度は口がお尻に有ったらの話だろ 顔にある目鼻口そして耳が若しお尻に付いてたら人間も他の動物と同じようにスッポンポンで外出すればいいじゃないか 全員がスッポンポンなら恥ずかしいこと無いだろ

◆ ★ ❤ え~~~~~っ

◎ 人間だって大昔は裸で暮らしてたんだぞ 外で見かける犬や猫だって恥ずかしそうに股間を手で隠して歩いてるか?そうじゃ無いだろ 堂々と胸を張って散歩してるじゃないか

◆ 父さん 今の話説得力あるね 若しタラレバ大学が有ったらお父さん教授に成れるよ

◎ そうか 若し俺が教授に成ったら一番先に実験でお前にスッポンポンで街中を歩いてもらおう

◆ いえいえ 教授が先にどうぞ見本を見せて下さい

◎ いやいや それは君が先だろう

★ いっそうのこと二人一緒にスッポンポンで街中を歩けばいいじゃん

❤ そうよ そうすれば その時は私日本を出て海外で暮らすから

◎ ◆ あじゃ~~~~

 

おわり