白髪の王子様の会話ドラマ もしもシリーズ ②もしも彼女がヤクザの親分の娘だったら

②もしも彼女がヤクザの親分の娘だったら
☆晴れて良かったね 代々木公園のデートで雨に降られたら逃げ場が無いもんね
◎あなた女心が分かって無いわね 私はあなたに逢いたいからここに来たのよ 天気なんかどうでもいいのよ
☆御免 御免 俺も君に逢いたくて飛んで来たんだけどさ君に喜んでもらえるデートが出来るかどうか心配になってきて天気の援護がほしくなっただけだよ ところで代々木公園に行きたいなんて君も意外と地味だね 広い原っぱと木が有るだけでここにはブランコも無いし滑り台も無いよ
◎幼稚園児のデートじゃあるまいし何でブランコや滑り台で遊ばなきゃいけないのよ
☆まだ二度目のデートだからさ 初めチョロチョロで中ぱっぱなんかどうかな なんちゃって
◎意味分かんない 私がここを選んだのは縄張りだからよ 縄張り以外でのデートは親が許さないし外出する時はいつも子分が見張ってるの
☆縄張りとか子分とかまるでヤクザの世界だね
◎そうよ だって私この辺を縄張りに持つヤクザの親分の一人娘だもん
☆ゲゲゲ 嘘だろ〜〜 脅かさないでくれよ
◎嘘じゃないわよ それとなく後ろを振り返ってごらんなさいよ サングラスを掛けた怪しい男が私達を見張っているから
☆ウッ・ウッ・ウッ 本当だ 携帯電話で誰かと話をしてるよ
◎きっと私達が手を繋いで歩いてる事を父に報告してるんだわ もしそれを父が聞いて激怒したらあの子分が飛んで来てあなたの手首から先を切り落とすかも知れないわ
☆ゲゲゲ そんな恐ろしい事を涼しい顔して言うなよ
◎大丈夫よ もしそうなったら私が直ぐに手首を拾ってくっ付けてあげるから
☆あのね 俺の手首はポストイットじゃないんだからそんなに簡単にくっ付けたり剥がしたり出来ないんだよ
◎ハハハ 今の話を聞いて慌てて私の手を払いのけるような男だったらさっさと別れて帰るつもりだったけど今でもこうして強く握ってくれてて安心したわ あなたって意外と勇気あるわね
☆いやいや 恐怖で金縛りに成って腕も指も硬直して動かせなくなっただけだよ
◎ハハハハ ちょっと頼りないけど正直だから許してあげるわ だってまだ二度目のデートだもんね
☆冗談だけどさ 三度目のデートで二人がホテルに入ったら君の父親である親分はどうするかな ピストルどころか大砲でホテルをぶっ飛ばすかな
◎そんな事したら私まで吹っ飛んでしまうじゃない 父は私を守るためにフンドシ一丁でホテルに乗り込んでくるわね きっと
☆ゲゲゲ 何でフンドシ一丁で乗り込んでくるんだよ
◎娘を抱く代わりに俺を抱いてくれっていうことよ
☆ゲゲゲ 抱けね〜 抱けね〜 大砲で撃たれても絶対抱けね〜〜〜〜〜

おわり