愉快な友達シリ−ズ 5.共食い

○ あら、可愛〜い、いつの間に犬なんか飼っちゃって
○ 太郎君で-す、よろしく
○ あんた、とうとう太郎君と同棲しちゃったんだ
○ そうよ、アツアツだもんね-
○ どうせならもっとハンサムな犬にすれば良かったのに
○ ウ−−ッ
○ ほら、太郎が分かったみたいで怒ってるわよ
○ あら本当だ、可愛くな-いこの犬
○ あんたが変な目つきで見るからよ、もう少し優しく接してご覧なさいよ
○ ちょっとだけよ〜ん太郎君
○ あんた何やってんのよ
○ 太郎君にスカ−トの裾を持ち上げてチラッと奥を見せてあげたのよ
○ 馬鹿ね、太郎がそっぽ向いてるじゃない
○ この犬もしかしてオカマじゃないの、そのくせ牙なんかチラッと光らせちゃって、あんたにそっくり
○ 私のは八重歯でしょ、そんな事言うならこの歯で首に噛み付いてやるから
○ ギャ−、ドラキュラだ〜っ
○ ギャ−はいいけど、あんた何処に首があんのよ、肩の上はすぐ大きな頭だし
  これじゃドラキュラだって頭をかじるしかないわね
○ グ−ッ、グ−ッ、
○ 何よその唸り声は、太郎だってそんな下品な声出さないわよ
○ お前こそかじってやる〜
○ もうよそうよ、お互い、共食いになるだけじゃん
○ と、共食いか、言われてみればあんたをかじったって傷付くのは自分かもね
  それよりお煎餅でもかじった方がいいか、ハハハ
○ ほら、あんたが笑顔を見せたら、太郎が尾を振ってるわよ
○ あら、可愛〜いこの犬、頭を撫でてやろうかしら
○ ウ−ッ
○ あら、又唸ってるわよこの犬、可愛くな〜いこの犬、あんたそっくり-
○ また振出しに戻ったか、ウ−