白髪の王子様の好奇心 78 季節の雲

季節の雲
都会に住んでいる方は空を見上げる機会は少ないようです。
携帯やスマホを見つめながら歩いていて電信柱にぶつかったり駅のホームから転げ落ちたりしているぐらいですから空なんかのんびり眺めていたらど突かれるか、可哀そうにと同情されるかのどちらかかも知れません。
今、秋から冬にかけてどんどん雲の形が変化しています。手の届きそうなおだんごの様な雲はいつしか消えて、羊の群れとか箒で掃いたような雲が手の届かない遠くの高いところに浮かんでいます。
農家の方は昔から花や風や雲等の自然から季節の移り変わりを体感して育ちましたから、今でも外に出れば無意識に空を見上げていることでしょう。そんなお爺ちゃんやお婆ちゃんはちょっとした雲博士であります。
我々も子供の頃、雲が色々な形に変化して行くのを見て『犬だ・兎だ・怪獣だ』等と友達や家族で楽しんだ経験は殆んどの人の記憶の中に有るのではないでしょうか。
青空のキャンパスを独り占めにしている雲は次の10種類に区分されています。
①巻雲 ②巻積雲 ③巻層雲 ④高積雲 ⑤高層雲 ⑥乱層雲 ⑦積雲 ⑧層積雲 ⑨層雲 ⑩積乱雲
以上ですが、これはお経では有りませんので画面に向かって手を合わせないで下さい。
お役人さんは我々庶民にとって理解しがたい名前を付けるのが得意ですからいたしかたありません。
しかし庶民はかしこく昔から雲に愛称をつけて呼んでいました。その愛称の方が子供にも分かり易いので紹介します。上記の順番で記しますので比べてみて下さい。一部私の命名もありますがお許し下さい。①すじ雲 ②うろこ雲 ③かすみ雲 ④羊雲 ⑤乳白雲 ⑥雨雲 ⑦おだんご雲 ⑧どんより雲
⑨霧雲 ⑩入道雲
以上です。どうですか? なんとなく雲のイメージが湧きませんか?
お役人は別として我々に身近となってきた気象予報士の方には是非こうした愛称で呼んで頂きたいと思います。
春や秋によく見られる霞(かすみ)と霧(きり)ですが、どれが霞でどれが霧だかを調べてみますと、昔はどちらも同じように使われていたそうですが、何時からか春を(かすみ)秋を(きり)と呼ぶようになったそうです。
『夜霧よ 今夜も 有難う』という歌を私にそっくりな歌手が歌っておりましたが、あれは秋だったんですね。
しかし今日の主役である雲の歌は中々思い出せません。雨の歌は山ほど有るのに不思議ですよね。
それに雲という字もあまり良い意味に使われません。例えば『雲助』・『雲隠れする』・それに私のブログのように『雲を掴むような話』等であります。
そこで雲に喜んでもらえそうな歌はないかと探してみましたら童謡の中に『空はおべんとう』という歌を見付けましたので紹介しましょう。
そらに うかんだ くもは
しろい ほっかほかごはん
そらにうかんだくもが だんだん たべもののかたちに なっていく
おにぎりのかたちの くも
エビフライの くも
ウインナーの くも
そらは おべんとう


どうでしょうか、子供の頃を思い出しましたでしょうか。
11月の17日と18日は、おうし座としし座のダブル流星群と騒がれておりましたが、真夜中に何時間も空を見上げてギックリ首になりませんでしたか?
それに比べて雲は何時でも空を見上げれば見ることができます。
雲も女性と同じで、人から見られれば見られるほど綺麗になると言われております。
おっと またまた雲を掴むような話となってしまいましたので歌って誤魔化すことにします。
♪雲よ〜♪ ♪今夜も〜♪ ♪有難う〜〜♪