白髪の王子様の会話ドラマ 俺の彼女は宇宙人 ②あっかんべ〜

②あっかんべ〜
☆ちょっと宇宙人、この書類を総務に届けてくれ。
◎主任、私には友城 愛と言うちゃんとした名前があるんですからそんな呼び方しないで下さい。
☆わかったわかった友城君頼む。
◎今度宇宙人と呼んだら主任をショウちゃんと呼びますからね。主任の名前は野々宮 祥でしょ。
☆何でもいいから早く届けてくれよ、5時までに届ける約束なんだから、ほら、口を動かしてないで足を動かせ足を。
◎まったく〜、押し売りを追い出すような仕草なんかしちゃって、あっかんべ〜だ。でも今日のショウちゃんは午後から急に不機嫌になっちゃて何かトラブルでも有ったのかな、ショウちゃんは結構一人で責任を抱えるタイプだからな〜 後でお尻でもポロンと出して慰めてやろうかしら。でも鼻血ブ〜で余計頭に血が昇るといけないから止めとくか。
◇あらっ、愛じゃないの何処に行くの。
◎あら、清美、グッドタイミングだわ、今この書類を総務に届けるところだったのよ。元気してる?
◇バッチシと言いたいけどさ、総務は雑用が多くて学校で習ったことなんか全然役に立ちそうにないわ、一層の事雑用学部で学べばよかったわ。
◎ハハハ、皆似たようなものよ、私だってこうして雑用で来てるんだから。でももうすぐ私達も入社して一年に成るけど同期の誰も辞めないで頑張ってるから負けられないよね。
◇そうね、ところで愛のいるデリバリー部署って結構大変みたいじゃない。昨年も又その前の年も新入社員は半年位で辞めちゃったそうよ。
◎デリバリーなんて恰好いい呼び方してるけどさ、結局配送担当の部署だからお客様の苦情を直受けるところなのよ、だから皆んなどことなくピリピリイライラしてることが多いから慣れるまでは私だってイライラして自分のゴミ箱を何度も蹴飛ばしたわよ、結局自分で又散らかったゴミを拾うんだけどね。
◇ハハハハ愛らしいわね。明るくて活発な愛だから頑張れたと思うな。
◎何たって断トツの宇宙人だもの私、ハハハハ。
◇自分で言って笑ってれば世話ないわね、あら大変、こんなにおしゃべりしちゃって早く席に戻らないと、その書類は私が預かるから貴女も早く戻ったほうがいいわよあの強面の主任に怒られるから、じゃ〜ね〜。
◎強面かハハハ確かにそうだよな、だけどそんな祥ちゃんが私好きなんだよな〜、不思議だな〜美女と野獣だよな〜、さてさてわらわもボチボチ帰るとしようか。
☆おい友城、どこの総務に行ってたんだ遅いじゃないか。
◎はい、バス停で待ってたんですが中々バス来なくって遅くなりました。
☆アホか、事務所の中にバスが走るか、二階に上がるだけじゃないか。
◎すみません、廊下の消火器置き場をバス停と間違えました。
☆ううう、馬鹿言うのも月に一度位にしろ〜〜。
◎・・・(あ〜あ、何時もの祥ちゃんだったら笑って優しく頭をコツンと叩いてくれるのにな〜)
   プププ・プププ・プププ
◎あっ電話だ、『は〜い愛ちゃんで〜す』・・・いけない、これ会社の電話だっけ。
☆おい友城。
◎・・・(ヤバッ、祥ちゃんの眉がピクピクしてる)
☆もう5時を過ぎた、帰っていいぞ。それから今日はイライラして悪かった、これに懲りずに明日もいつも道りの笑顔で出勤してくれ。
◎は〜あ
☆『は〜あ』じゃなくて『はい』だろ。お疲れさん。
◎・・・(ちょっと〜ドヤ声で謝るなよな、怒ってんだか謝ってんだかリアクションに困るじゃん。照れ屋だからな祥ちゃんは、でも一言言わせてもらうよ、あっかんべ〜〜だ)