白髪の王子様の好奇心 26 お正月気分

お正月気分
お正月気分は何処へやら 光陰矢の如しですね。
お正月とは新年の初めの月という意味なので1月いっぱいはお正月なんですよね。
月日の流れは今も昔も変わりないのに最近やけに早いと思いませんか?
ゆったり歩けば邪魔だと突き飛ばされ、のんびり日向ぼっこをしているとボケ
たんじゃないかと疑われてしまう。
セカセカ歩く姿を見て『俺達の真似をしやがって』とゴキブリから笑われて
いるような気がします。
私達が子供の頃は松の内迄を大正月、新年を迎えて初めての満月の頃を小正月、主婦が新年の忙しさから解放されて、ほっとして迎える20日正月、そして月末は晦日正月と言って新年の挨拶にまだ伺っていないお宅を回ったものです。
そんなお正月もだんだん短くなり、我がサラリーマンのお正月は仕事始めで
シャッターをガラガラピッシャンと落とされたように正月気分から分断されてしまいます。
それでも少しはゆとりの有った高度成長期の初出勤は女性社員の殆んどが和服を着て新年の挨拶をしたものです。
日頃口うるさい年増の女性もその日ばかりは満面の笑みを見せて『今年もよろしくお願いします』と見たことの無い愛嬌を振りまいて挨拶回りをする。
そんな姿を横目で見ながら同僚と顔を見合わせ、あのおばさんには一生和服を着せておきたいねと笑ったものです。
仕事を終えて自宅に帰ったら、もう少しの間お正月気分を味わおうではありませんか。
初日の出から初詣、初夢、初笑い、初出勤と続いた初づくしで何か忘れたものは有りませんか? そうです、体をちょっと左に傾けて初オナラをしてリラックスしましょうよお父さん。
『えっ? もうとっくに何度も済ませたんですか』
『えっ? 奥様もですか』
それは、それは、私の初御見それでした。