ポンポコ狸
○パパ あそこに犬みたいのがいるよ
◎おう 金ちゃんだ 美咲ちょっと来いよ狸の金ちゃんが今年も顔を見せに来たぞ
●あらほんと 今年で３年目でしょ義理堅いわね狸の金ちゃんは
○あれタヌキなの？ 絵本と全然違うよ
◎修一は知ってるかなこんな歌
♪タンタン狸の金時計 かーぜも無いのにぶ〜らぶら♪
●ちょっと変な歌教えないでよ 知ってる訳ないでしょうに
◎ごめん ごめん 絵本に出てくる狸はポンポコポンの狸だったな あれはおとぎ話しでね
本当の狸はあんなに太ってなくて犬みたいなんだよ 金ちゃんをよく見てご覧
●あなた 修一にはおとぎ話しだと言っても何のことだか分からないわよ
◎う〜ん 幼い子供に真実を教えるのも難しいもんだな あまり真実を押し付けると夢を傷つけるし・・
○あのタヌキ お腹をポンポコ叩くかな？
●修一 あの狸は絵本の狸とちょっと違うのよ 犬も修一より大きなものもいれば猫より小さな犬も
いるでしょ 狸にもいろんな狸がいるのよ
○ふ〜〜ん
◎おい 金ちゃんの横に子供がいるぞ よく見てみろ
●あらほんとだ 可愛い〜 修一にも見えるでしょ
○うん見えるよ こっち見てるよ
●私達に子供を見せに来たのよきっと 金ちゃんおめでと〜〜う
◎これで美咲もおばあちゃんに成ったな
●なんで狸が子供産んで私がおばあちゃんになるのよ
○だって去年も家族みたいだと言ってたじゃないか
●私まだ三十前よ それでおばあちゃんは可哀そうだと思わない？
◎それじゃプチバーバはどうかな
●それいいかも 修一の子供から突然バーバと呼ばれた時のショックが少なくて済みそうじゃない
◎ははは 一年先でも鬼が笑うと言うのに２０も３０年も先の話をしてたら鬼は怒るぜきっと
○ママ タヌキさんいなくなっちゃったよ
●あら パパと話ししてるまに消えちゃったね また来るかな〜
○タヌキさんがお腹をポンポコ叩くとこ見たかったな〜
●それじゃパパに大きなお腹を叩いてもらいなさい 狸さんそっくりだから
◎よーし修一 ぶ〜らぶら同士でお風呂に入って裸でポンポコ踊りをしようぜ
○うん 早くやろうよ ママも一緒に踊ろうよ
●どうぞ ぶ〜らぶら同士でやってちょうだい まったく も〜〜
