体内時計
目覚まし時計など無くても何時もの時間にピタリと起きる人は規則正しい生活をしている人です。
年輩者に多いことから年をとると目覚めが早くなるからだと笑う方もおりますが、夜更かしをしないで決まった時間に寝れば誰でも決まった時間に起きるのが当たり前なのです。それが体内時計であります。何万年、何十万年と先祖から受け継がれてきたＤＮＡであります。その大切な体内時計が今や破壊されつつあります。それはテレビやパソコンそしてスマートホン等が普及して深夜まで起きる夜型人間が増加したことが原因の一つかと思われますが、２４時間フル操業する会社が多く成り交代制勤務で夜勤をする人も多くなりました。それに今始まったことではありませんが消防署、警察、自衛隊等に勤務する公務員の方々も２４時間体制で私達を危険から守ってくれています。有難いことです。
こうした不規則な勤務では目覚まし時計でＤＮＡを叩き起こして起き上がるのは仕方ないことであります。今や勤務する人の３割が夜勤をしているそうです。その家族や終電車までお遊びが好きな人まで含めたら人口の半分以上は夜型人間に成っているのかも知れません。時代の流れだと言ってしまえばそれまでですが、私が改めてこの問題を取り上げたのは気になる情報を耳にしたからであります。
現代病と言われる様々な病気や体調不良はこの体内時計の狂いから生じているのではないかと疑われはじめたのです。最近分かったそうですが脳だけでなく臓器もそれぞれ体内時計を持っているそうです。その臓器が目まぐるしく変化する生活リズムに対応できなくなると色々な支障をもたらすようです。
仕事中に急に眠くなるのは狂った体内時計をリセットしようとする体内からの要求だとも言われております。車の運転中であれば事故を防ぐためにも支障のないところに車を止めて１０分でもいいですから仮眠して下さい。１０分のつもりが１０時間も寝てしまったら会社からもお客様からもどやされますが、寝過ごした時間はリセットするのに必要な時間だった訳で事故を起こすよりもましだと腹を据えてしっかり怒られましょう。
昼時運転手さんがフロントガラスまで足を上げて休んでいる姿をよく見かけますが私は足の疲れを癒やしてるのかと思っていましたが、足を長く上げていると徐々に頭に血が昇って目が覚めるため寝過ごさないための知恵だと聞きました。今時の女子アナがよく発する『へ〜』であります。
最近では休憩時間に仮眠を勧める企業も多くなっているそうです。疲れを癒やし、ストレス解消と体内時計のリセットを同時にできればこんないいことはありません。仲間が口を開けて寝ているとちょといたずらをしたくなりますが止めましょう、お互い様ですから。
海外旅行をしただけで時差ボケとなります。それを考えると夜勤を２日続けるとボケボケとなり３日続けるとボケボケボケとなる計算になります。こんな時普段では考えられないようなミスをしがちですが皆さんは如何でしょうか心配です。私は夜勤の経験は有りませんが、それでもコンビニで買い物をして代金を払い、そのまま品物の入った袋を置いて出てしまうことなどはしょっちゅであります。先日も行きつけのコンビニを出る時『御馳走様』と大きな声を出して赤面したばかりであります。きっとレジのおばちゃんは私の後姿を見送りながら『可哀そうに』とつぶやいていることでしょう。
ボケとかアホは関西地方の方言かと思っておりましたが、どうやら全国区のようです。アホはアホウが正しい呼び方だそうです。東京ではバカという言葉が主流でボケやアホよりもきつい印象を受けると言われますが、恋人の胸をバカバカと言いながら叩く女性を見ると可愛らしくて相手の男性を羨ましくも思えてきます。世の若い男性諸君に申し上げます。今の内です、彼女からバカバカと胸を叩かれる快感を存分に味わって下さい。結婚したら金属バットやフライパンを振り上げて追いかけてきますので命がけとなります。奥方が怒ると一日では済みません、翌日のお弁当を開ければ海苔で大きくバカと書いてあります。それでもご主人はにっこり笑って懐の大きさを見せつけてやるのであります。
体内時計の話がいつの間にかお弁当の話になってしまいました。リセットするのは私の方のようです。
何時の間にか立秋も過ぎてしまいました。小さな秋に気が付かない人は心のゆとりが不足しているのかもしれません。お互いゆっくりリセットして五感で小さな秋を感じましょう。
役割を終えて土色に朽ちたひまわりの横にコスモスの花が咲いていました。草むらから虫の声も聞こえてきます。心地よい風も肌で感じます。ちょっと散歩に出掛けると小さな秋がいっぱいです。
