白髪の王子様の好奇心 87 げんかつぎ

げんかつぎ
一年の計は元旦にありと言われておりますが、皆さんはどのような計画を立てましたでしょうか。
夢と計画と希望がごちゃごちゃに混じって、ちゃんこ鍋になっておりませんか?
ショート日記にこんなものが有ります。
1月1日 今年こそ頑張るぞ
1月2日 そろそろ頑張るぞ
1月3日 来年こそ頑張るぞ
1年の計も3日で終わったようですが、3日も続けて日記を書くことが出来たのですから良しとしましょう。
自分に甘い我々凡人の計画と違ってアスリート達の計画は、週ごと日ごとに緻密なメニューを作成します。甘い夢ではなく、高い目標に向かって既に汗まみれのスタートを切っていることでしょう。
近代的で科学的なトレーニングを取り入れているアスリート達も、初詣では手を合わせて神頼みをします。そして日頃も結構げんかつぎで幸運を祈っているのです。
競技当日には赤い勝負パンツを履くとか、玄関を出るときの一歩は右足からで競技場に入る時は左足から等とたわいないげんかつぎやおまじないをして心を落ち着かせています。お尻のポケットにお守りを入れておきながらオナラをしたら、もう結果は明らかであります。
そんなげんかつぎやおまじないが癖になったり、癖がおまじないやげんかつぎになったりと幸運を祈るのもちゃんこ鍋のようであります。
今日は1月8日、ご主人はまだおせち料理の残りを酒のつまみにしてませんか?
昨日の七草粥の残りはつまみになりませんから今日もおせちの残りで我慢しましょう。
このおせちは、げんかつぎのめでたい食材だらけですから、それを楽しんでつまむのも、おつなものであります。
昆布は喜ぶ、鯛はめでたい、蒲鉾は紅白で縁起が良い、蓮根は穴が沢山あって見通しが良い等と私達親父の駄洒落よりもサブ〜イ言葉遊びでいっぱいで、げんかつぎの元祖であります。
『笑う門には福来る』が根幹にありますから、幸運の神様も無邪気になって、皆んなが喜ぶような冗談を振り撒いているのでありましょう。
そろそろ新鮮な貝柱やマグロの刺身が食べたいからといって奥様を騙そうとしても無駄です。
『貝柱やマグロの刺身を食べた翌日は不思議といい事が起きるんだよな〜』と奥さんの顔を覗いても眉一つピクリとも動かしません。そんなトークじゃおれおれ詐欺の営業マンにもなれません。
もう暫くおせちの残りで我慢しましょう。


日の出前の朝焼けです。夕焼けは赤っぽいのが特徴ですが朝焼けはピンク色が多くロマンチックです。