白髪の王子様の好奇心 67 スピーチ 贈る言葉

スピーチ 贈る言葉
新郎と娘の有希とは小学校も中学校も同じクラスだったようで縁があったのでしょう
小学生の頃 娘は新郎にスカートめくりをされたそうです
その時娘は新郎に向かってたった一言『責任取ってちょうだい』と言ったそうです
さすが私の娘です 見る目がありましたね
律儀な新郎はたった一度のスカートめくりの責任をとって今日 この日を迎えた訳であります
しかしこれからは娘が責任を果たすばんです 
新郎が仕事に打ち込めるよう そして仕事を終えて帰って来たときには新郎がほっと笑顔がこぼれるような暖かい家庭をつくるのが主婦の仕事です
何の連絡もなく夜遅く帰ることもあるでしょう
Yシャツの襟にキスマークを付けて ほろ酔い気分で帰って来ることも有るでしょう
それでもその場で新郎をなじってはいけません
私の妻も よく物陰で濡れぞうきんを床に叩き付けたり ゴミ箱を蹴飛ばしたりして我慢をしていたものです
翌日 弁当箱を開けたら のりでバカと書いてありました
お前は そんな母さんに似て美人じゃないけれど ちゃんと目は二つ有るし 耳も鼻も口も付いているのだからそれだけでも感謝しなさい 感謝の気持ちが自分を幸せにしてくれます
新郎に感謝 新郎のご両親に感謝 友達に感謝 ご近所の人達にも感謝 毎日食べられることにも感謝 この感謝の気持ちさえ持っていれば お前が少々落ち込んでも周りの人たちがお前を支えてくれる筈です
この言葉が親として娘に与える最後の贈り物です
武司さん 後は娘をよろしくお願いします
私は 今日 この日 新郎新婦を祝福するために集まっていただいた皆様方に心より感謝を申しあげまして つたない挨拶とさせていただきます
ありがとう ございました