白髪の王子様の好奇心 107 三色旗

三色旗
我が家のリビングに鎮座しているテーブルには子供用の学習机に敷くような世界地図が挟まれた敷物が置かれています。15年程前、スーパーで見付けたものですが私のよだれ掛けの役目を果たしてくれています。時には海外のニュースを聞きながらパラグアイをアフリカで探したり、カメルーンをヨーロッパで探したりと横に座る女房殿の冷たい視線を感じながら必死で探すこともあります。
その世界地図の四方は色取り取りの国旗で囲まれていて華やかな飾りの役目を果たしています。
食後の一時、その国旗を眺めながら、ふと、三色旗がやたらと多いことに気が付きました。好奇心の目で数えてみると、なんと77ヶ国、世界の国旗の約4割が三色旗なのです。この地図は15年も前の地図ですからもう少し増えている可能性もあります。
国のシンボルである国旗に何故これ程三色旗が用いられているのでしょうか、気に成りませんか?
三色パンのどの部分にあんこが入っているのか、こっちはジャムかクリームかと考えるのは楽しみだけど三色旗は食べられないのでと思っているあなたも掲載した写真をご覧下さい。面白いことに気が付きますよ。
三色旗の多くはオランダやロシアのように水平に上中下と3段になってるものとフランスやイタリアのような縦に右中左と並んでいるものとに分かれます。中には縦横混合のものから斜めに分割されたもの、更には三色水平に並んでいながら色の幅が違うもの等様々であります。
トリコロールと呼ばれる赤白青の三色旗で有名なのがフランス国旗ですが実はこの三色旗を広めたのはオランダのようです。16世紀、世界の先進国だったオランダが三色旗を国旗としたことから他の国もそれに続いたというのが真相のようです。フランスはそのオランダの国旗を縦にしただけで色もその配置も全く同じであります。そのためかオランダ国旗を縦に掲揚することは禁止されています。ロシアの国旗も三色の順番を入れ替えただけです。これはソビエト連邦が誕生するずっと前、ピョートル皇帝がオランダを視察した時に三色旗を見て気に入り、それを真似たと言われています。その後ナポレオンがヨーロッパを席巻したことからフランス国旗に影響を受けて三色旗にした国も加わり現在に至っているようであります。自由、平等、博愛のように国のイメージを色に込めることが簡単なことも広まった理由の一つかもしれません。
実はオランダよりも300年以上も前から三色旗を使っていた国がありました。それはオーストリアです。しかしオーストリアの国旗の三色は赤白赤で実際の色は赤と白の二色であります。ところが国旗を用いた最古の国とも言われておりますので、もしかしてー、もしかしてー、オランダはこのオーストリアの国旗からヒントを得たのかも、と考えると好奇心も益々楽しくなって来ます。
三色旗にシンボルマーク等が入った国旗を加えると写真に納まらなくなりますので今回は三色だけを用いた国旗を写真に収めましたが二色の国旗、四色の国旗もあります。更には緑一色の国旗もありますがその国はどこでしょうか? 思い出せない人には自分で調べる楽しみを与えたいと思います。それからもう一つ、三色パンのあんこはどこに入っているかを見分ける方法も今回は内緒にします。
意地悪反抗期の年齢となりまして順風に逆らいながら、悪評にも負けずに生き続ける所存であります。


国旗は時々変更になります。日本の国旗も1999年に縦横の比と円の大きさが変更になったのを御存知でしょうか、現在もニュージーランドとオーストラリアで変更が検討されております。卓上の世界地図から国旗の部分を切り取って貼り付けてみましたが写真の国名が小さくてすみません。貼り付けが雑ですみません。写真がピンボケですみません。