白髪の王子様の好奇心 63 二人コント 住宅の営業マン

二人コント 住宅の営業マン
○・・いらっしゃいませ どうぞごゆっくりご覧ください
       寒い中お越しいただきありがとうございます
     動作・・・〈お客様にぴったり付いて歩く)
●・・べったり付かれると見ずらいので少し離れてくれませんか
○・・失礼しました それでは忍者のように気付かれないようにしますのでごゆっくりどうぞ
     動作・・・〈ツツツ ピタッ ツツツ ピタッ シュシュシュ)
●・・チョロチョロされると余計気になるんだよね
○・・よく気が付きましたね さすがお客様には隙がありませんね
●・・誰だって分かるよそんなの それにあんた私に向かって十字手裏剣を投げたでしょ
○・・ば ばれましたか まだ見習い中なので外してしまいました
●・・当たらないで良かったよ もういいからさ簡単にこの住宅の特長を教えてくれないか
○・・ありがとうございます では早速ですが 今立っている部屋が居間です ハハハハ
●・・???
○・・気が付かなかったようなので説明します 今の今と部屋の居間とを掛けた駄洒落でしてハハハ
●・・駄洒落の説明はいいから建物の説明をしてくれないか
○・・失礼しました それでは上をご覧下さい このようにちゃんと天井が付いていますのでご安心下 さい それに天井はとても高くて赤ちゃんが飛び上っても届きません
   それに天井に向かって『ヤッホ〜』と叫びますとこだまと成って帰って来るのに5分はかかると思いま   す それに・・・あの〜 私の顔ばかり見てますが 何か?
●・・あんたが正気かどうか確かめているんだよ
○・・いや〜参りました 今日は今年一番の正気でございますのでご安心下さいませ
●・・そうかね それは良かった
○・・納得して頂けましたか ありがとうございます それでは契約書にサインをお願いします
●・・天井が付いているだけで契約できるか〜〜
○    動作・・〈忍者の恰好でツツツと壁際に移動して十字手裏剣を投げる〉
●・・  動作・・〈忍者の手裏剣を体をくねらせ除けるがついに胸に手をあて膝を付く)やられた〜
○・・  動作・・〈素早く契約書を持って行き) こちらの契約書に印鑑を・・・
●・・  動作・・〈懐から印鑑を出し、手を震わせながら契約書に押印する)
○・・やった〜〜〜

         おわり