白髪の王子様の好奇心 61 一人コント 親父からの手紙

一人コント『親父からの手紙』
○親父からの手紙なんてめずらしいな、しかも速達じゃん、
先週帰省したばかりなのに、何だろう
『取り急ぎ連絡します。先日お前が東京に帰る時ズボンのチャックが開いていたので直ぐに閉めなさい。』
○遅せ〜よ、そんなの目の前で言えよ、もう充分に恥かいちゃったじゃね〜か、いくら速達で送ったって間に合う訳ね〜だろ〜〜
『勉強で大変なのにアルバイトをしてるそうだな、今度給料を貰ったら少し送ってくれ』
○ちょっと待ってよ、それって逆じゃん、親父が送ってくれるお金じゃ足りないからバイトしてるんじゃないか
『友達できたか? 彼女はできたか? 女は怖いから気をつけろ』
○余計なお世話だよ、子供じゃあるまいし
『若し彼女が出来たら私に逢わせなさい、私が味見をしてやるから』
○味見って何だよ、味見って ふざけたこと言うなよ 全く
『前略、秋も深まり いかがお過ごしでしょうか』
○こんなところに前略を持って来るなよ、ぜんぜん前略になってないじゃん
『リンゴを送ろうと思ったけど封筒に入らないのでやめました』
ダンボールで送れよ ダンボールで
○『喜んでくれ、母さんがお前のこと父さんにそっくりだと言っていたぞ』
○ウ・ウ・ウ・ 父ちゃん 俺も そう思うよ ウ・ウ・ウ・
    終わり