白髪の王子様の好奇心 44 男のロマン

男のロマン
プロ野球交流戦を押しのけるようにサッカーのワールドカップの話題が盛り上がってきました。
私にとって特に嬉しいニュースはキング・カズがブラジルの親善大使として派遣されることです。
15歳で単身ブラジルに渡り、地元のプロ選手として活躍、Jリーグ発足に合わせて帰国し、それいらい活躍している唯一の現役選手であります。
高校を中退してブラジルに行くことを当時の監督に伝えたところ、100%とは言わないが99%無理だと言われた時のカズの返事は『1%あるんですね、じゃあその1%を信じます』と言ってブラジルに渡ったそうです。
格好いいですね〜、男のロマンを感じます。
コンビニに行くのにもスーツを着て出掛けるというダンディ振りは有名ですがキング・カズなら許せます。
そんなカズ選手の名言『成功した時にスポーツ紙の一面に載るのは普通の選手、失敗した時に一面に載る選手は限られている。一面で失敗を取り上げられ、叩かれることに誇りを持てばいい』
オリンピックで金メダルを逃したヤワラちゃんはこの言葉に随分と助けられたそうです。
そんなカズ選手の先輩に偉大なる釜本選手がいます。
1944年生まれですから私と同じで今年70歳の古稀を迎えたお爺さんです。メキシコのオリンピックで銅メダルを獲得する前から世界的に知られた名選手で、生涯NOイエローカードを貫き通したことでも有名です。
そんな釜本選手の引退理由は、会社で机に脚をぶつけたことから、止まっているものも避けられないようじゃ駄目だと感じた為だそうです。
そんなことを言われたら若い時からしょっちゅ電信柱にぶつかっていた私の立場が無い。ましてやデパートのガラスドアに正面からぶつかってメガネを飛ばして引っ繰り返った私は何処に穴を掘って隠れたらいいのでしょうか。
しかしそんなジョークを残してスパッと引退する姿にも男のロマンを感じるのです。
その釜本選手のワールドカップ通算75ゴールの記録を破ったのが女子サッカーの澤選手です。
小学校2年の時に、たった一人男の中に混じってサッカークラブに入り、15歳で日本代表、1999年大学を中退してアメリカに渡り、アメリカのプロ選手として活躍、その後ワールドカップの優勝とオリンピックでの銀メダルでの活躍は御存じの通りであります。
年間を通しての最優秀選手に選ばれたのは男女合わせてアジア人で初めての快挙だそうです。
そんな澤選手の名言は北京オリンピックの時のチームメートに対しての一言『苦しくなったら私の背中を見なさい』である。
格好いいですね〜、こんな言葉が似合うのは男でも高倉 健ぐらいしかいませんよ。女性なのに男のロマンを感じるのは彼女ぐらいでしょう。
先日、私の背中を見て息子が『右肩が下がっているよ』と教えてくれました。
私の背中では息子に何も教えられないことを知った悲しい現実であります。
青春時代は野球ばかりやっていて、正直サッカーにうとい私でもこの3名のサッカー選手のことは結構マスコミの情報を記憶しています。今の願いはそんな3選手が揃った対談の実現であります。その時にはまた新しい名言が生まれることでしょう。
その前に、目の前に迫ったワールドカップ、ブラジル大会に出場する選手にエールを送ります。
頑張れ 頑張れ 日本。頑張れ 頑張れ 日本。お〜〜〜っ