アナログ好きの歯医者さん
○ 先生 歯が痛いので診てくれませんか
○ 冨長さん うちは歯医者ですからお尻が痛いのは診られませんが歯が痛ければ診察しますよ
○ 一言多いんだよな先生は
○ それでは口を開けて下さい
○ ア〜ン
○ 声は出さなくてもいいですからもっと大きく口を開けて下さい カバのように
○ ア アン ア〜〜
○ 冨長さん タ−ザンのような悲鳴で頭のバ−コ−ドが激しく揺れていますよ
○ ちょっと先生 頭を見ないで歯を診て下さいよ ここは床屋じゃないでしょ
○ はいはい ちゃんと診ましたよ かなり大きな虫歯でよく今迄我慢出来ましたね
○ 歯の治療が苦手でついつい市販の痛め止めで我慢しちゃってね
○ いけませんね もうこの歯は助かりませんよ 早速抜きましょう
○ えっ ほんとかね あのギ−ギ−ガ−ガ−の機械を使うのかね 気が遠くなりそうだよ
○ それでは 歯とドアのノブにタコ糸を巻きつけてバタンと勢いよくドアを閉めますか
○ それが 健康保険を取り扱う歯医者の言う言葉かね
○ それでは 物置からペンチとノコギリを持って来ますのでちょっとお待ち下さい
○ もういいよ先生 ギ−ギ−ガ−ガ−の機械を使ってさっさと抜いちゃってよ
○ そうですか 残念ですね どちらかと言うと私もアナログ人間でしてね 電動治療器より
ペンチとノコギリの方が得意なんですがいかがでしょうか
○ 先生 俺大工だよ 俺より先に先生の歯をペンチとノコギリで抜いてあげるよ 先生より
ずっと上手だぜ
○ ありゃりゃ 冨長さんは大工さんでしたね これは失礼しました 大工さんは家だけでなく
虫歯もご自分で作るんですね
○ 先生 いいかげんにしないとノコギリとハンマ−でこの診療所をぶっ壊すぜ ホンマ
